定年前の住宅ローン減税 質問者 Iさん 2017年8月21日
お世話になります。
表記の件、年齢58歳男性60歳定年後65歳まで勤務可能。
住替えにより今年4月中古マンションを購入、売却に伴うお金(売却益あり)を一部
返済かローン減税を受け、11年目に完済すべきか迷っていますのでアドバイスをお
願い致します。
借入時期2017年4月
金利:変動0.625%
返済期間:借入時から20年
現借入残高2656万
一部返済するとした場合の金額は1500万ないし1600万
中古マンション購入額2850万(築15年目)
前マンション売却額3200万(築15年目)(購入時3000万諸経費含む)
マンション面積80.4u以上です。
宜しくお願い致します。
質問投稿先 無料WEB相談
定年前の住宅ローン減税 回答者 FP鈴木 美和子
Iさん、こんにちは。
住宅ローンを繰上返済するか、住宅ローン減税終了後一括返済するか、どちらが有利かのご相談ですね。
平成29年度の住宅ローン控除は
期間10年間
1〜10年目年末残高等×1%(特定取得以外は年限度20万円)
になります。
Iさんの場合、いくつかチェックポイントがありますので、確認してみてください。
1.住宅ローンの残債の全額が住宅ローン減税の残債の対象になるか
Iさんの購入した物件は中古住宅なので、売主が個人の場合には、住宅ローン減税の限度額は年間20万円となります。(売主が業者の場合には4,000万円まで)
現在の残債が2656万円とのことですので、住宅ローンの残債は年末段階で2000万円までが該当することになりますので、それを超える部分について繰上返済するかどうかということになるかと思われます。
2.所得税と住民税の面から、減税額が全額受け取れるかどうか
Iさんの所得税と住民税を計算し、住宅ローン減税が満額受け取れるかどうかについてもチェックしてみてください。
住宅ローン減税における所得税と住民税の見方については、以下のページに記載しています。60歳以降所得が下がる方も多くいらっしゃるので、今年だけではなく、退職以降の年収も注意されるとよいでしょう。
http://www.lifeplan-fp.com/column_2_2.html
3.繰上返済した方が有利か
住宅ローン減税を受け取ったあとに繰上返済するのと、毎年繰上返済したほうが有利かどうかについては、現在Iさんが借り入れている住宅ローンの金利が0.625%になりますので、Iさんの場合は住宅ローンの金利が1%を超えない限り、住宅ローン減税を受け取った方が有利になることになります。
このまま1%以下の金利が残期間続くのであれば、住宅ローン減税を、1や2から計算した受け取れる金額を全額受け取り終わってから、まとめて繰上返済されるとよいでしょう。
4.買換え特例を使うのか、住宅ローン減税か
前の住宅について、売却益がでているようですので、そちらについての譲渡益に対する税金を非課税にすることができる特例があります。
https://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3355.htm
こちらを使用した場合は住宅ローン減税が受けられませんので、どちらが有利かを検討されて、選択されるとよいでしょう。
5.その他の注意点
返済中の住宅ローンが変動金利とのことですので、今後の世の中の金利の動向によっては金利があがるリスクがあります。
変動金利の場合、金利があがると返済額も上がることになりますので、金利が上がった際にまとまった繰上返済をして元金を減らせるよう、繰上返済に使う予定の金額の
一部は手元に残しておくとよいでしょう。
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