連帯債務者と連帯保証人について 質問者 Sさん 2014年3月15日
初めて質問させていただきます。
よろしくお願いします。
5年ほど前に結婚していた相手と連帯債務で住宅ローンを借りたのですが、3年ほど前に離婚し(連帯債務はそのままで、不動産と支払いは元夫持ち)、1年前に別の方と再婚しました。
今また住宅新築の話が出ていて、銀行へ相談に行ったところ、『奥様は保証人になってもらわないといけない』と言われたのですが、この場合、私は連帯保証人になれるのでしょうか?
教えてください。
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連帯債務者と連帯保証人について 回答者 FP藤本 崇
Sさん、こんにちは。
「連帯債務者としての住宅ローンがある状況で、新たに申し込む住宅ローンの連帯保証人になることができるか」という質問にお答えします。
一般的には銀行は保証会社の保障をつけるので連帯保証人は要求しませんが、連帯保証人を求めるケースは、収入合算での住宅ローンの申し込みとなる場合や、借入額に対し債務者の返済能力が十分でないと見込まれる場合などがあります。
この場合連帯保証人に対しても返済能力が求められます。
返済能力は、職業、勤続年数、収入、健康状態、完済時の年齢、借入額等から考慮されますが、連帯債務者となっているローンは既借入額とみなされ、その分返済余力が低下すると考えられます。
お知らせいただいている範囲での推測になりますが、Sさんが連帯債務者となっている住宅ローンは返済期間がそれほど経過しておらず、借入残はまだ高いと見受けられます。従って銀行がSさんを連帯保証人として返済能力を認める可能性は低いと思われます。
ただし、ご希望の返済額に対する現在のご主人の返済能力が高く連帯保証人に求める支払能力が比較的低い場合や、Sさんの支払能力自体が高いケース等であれば、総合的な観点から、銀行が検討する可能性がないとはいえない、というお答えになります。
希望する住宅を購入できる可能性を高めるにはどうすればよいかという点についてアドバイスを付け加えさせていただくのであれば以下の通りです。
1.他の金融機関も検討する
金融機関により審査基準や条件も異なるため比較検討することで可能性が高まる場合があります。連帯保証人を必要としない金融機関の住宅ローンや借入条件のものもありますので十分検討してください。
2.連帯債務者から外れる
連帯債務者となっている住宅ローンを消すことができれば、返済能力が高まるため連帯保証人としての評価も高くなります。
ただ銀行は通常簡単に連帯債務者を外すことはなく、また元ご主人に別の連帯保証人を設定してもらう必要があることなどから、両面で難航するかもしれません。
Sさんと元ご主人とのご関係や、前の住宅の取り扱いをどのように処理されたかなどセンシティブな領域にもなってくるため、一概にはいえないところもあります。
ただいずれにしましても連帯債務者として住宅ローンが残っているという状態は、Sさんにとって引き続き潜在的なリスクとなりますので、もし対策がとれるのであればそれに越したことはありません。
3.住宅の購入額や時期を再検討する。
より現実に即した住宅の購入額を設定することにより、金融機関の審査が通りやすくなる可能性があります。
銀行が提示する借入可能額は、借り入れる側にとっての適正価格と一致するものとは限りません。
住宅購入については将来を見据えた時に、希望をかなえる計画になっているかということを長い目でご自身の視点から見ることがとても大事です。
金融機関の審査の可否にかかわらず、Sさんの今後の計画などを反映した違う角度からのシミュレーションや検討を重ねてみることをお勧めします。
今現在の月々返済できる金額からみた場合と長期的な人生設計の中からの視点とで比較すると、あまりの見え方の違いに驚かれる方は多いです。
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